【03:アニメ編】ただ言いたいだけ


アニメは好きな作品がたくさんあって、選ぶのが大変なのですが、20年以上前の作品からつい最近のものまで5作品選んでみました。


◆アニメ編


① 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX (2002年~)


SFアニメの金字塔と言われる、20年以上経った現在でも色褪せず根強い人気を誇る作品です。


リアタイ世代ですが、当時アニメに興味がなかったせいで、観たのは公開から10年近く後になります。そして、私がアニメにハマるきっかけになった作品でもあります。

これまで数多のアニメを観てきましたが、一番を決めるとしたらこれしかない。


「~隊」というとロボット系?と思われる方が多いのですが、電脳化やサイボーグの技術が飛躍的に進んだ近未来が舞台で、主人公は脳と脊髄の一部を除いて全身を義体化したサイボーグの女性。主人公が所属する内務省直属の組織、独立防諜部隊「公安9課」を描いた話です。


原作は漫画(この作品の影響を受けて、映画『マトリックス』が作られたことでも有名です。)で、最初のアニメ化は1995年の劇場版『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』でした。私は、その後制作されたTVシリーズ『STAND ALONE COMPLEX』が大好きです。


あと、ロボットではないけど、AI搭載の多脚戦車が出てきます。

その「タチコマ」、最初は話し方が当時の私にはオタくさくて受け付けなかったのですが、だんだんめちゃくちゃかわいくなってきて、最終的には好き過ぎてタチコマのムック本まで購入してしまいました・・・。(▲上の画像参照)勢いでフィギュアも欲しくて探し始めたけど、元々まったく収集癖がない性質なので、一旦冷静になって辞めました(^^;


見た目は蜘蛛みたいで第一印象は少し怖い、けどこれはとにかくキャラクターが良い!キャラクターがかわいいと、外見ってあんまり関係ないんだ。重要なのはキャラクターなんだな・・・と気付いた作品でもあります。


タチコマは複数機おり、情報は全機並列化されていますが、AIが予想外に進化して個を識別しうる個性のようなものを獲得したり、AI同士で仮想空間で議論し戦闘に参加するなど、頼もしくも人間とは決定的に異なる知能や感覚を人間がどう扱うのか・・・と考えさせられます。


人間を人間たらしめるもの、何をもって人間と定義するのか、そして個を識別するのか・・・。

作中で主人公が何度も口にする「ゴースト」とは。

私は「魂」や「直観」のようなものと捉えて観ています。

この作品を要約するの私には難し過ぎて、とにかく絶対面白いので観て欲しいとしか言えない。


劇場版もすべて網羅しましたが、それぞれがパラレルワールドとして描かれているため、劇場版から入っても、TVシリーズから入っても大丈夫です。

制作スタッフが違うので、キャラクターの印象が少し違います。主人公の草薙素子の見た目が、劇場版の方が皮膚の質感や瞬きをしないなど、サイボーク感が強い印象です。


格好良さで言うなら、最初の劇場版と続編の『イノセンス』の方が、これぞサイバーパンクって感じの世界観・音楽など総合してめちゃくちゃ格好いいのですが、TVシリーズの「笑い男事件」の話がめちゃくちゃ好きなので、やっぱりTVシリーズを推したい・・・。


そして、主人公・少佐こと草薙素子を演じるのは田中敦子さん。ぶっちぎりで女性の声優で一番好きです。


▼TVシリーズ『STAND ALONE COMPLEX』のシーズン2にあたる「2nd GIG」のOP映像を貼り付けておきます。

『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』 OPノンクレジット映像| “rise”


②ハイキュー!!(2014年~)


原作は漫画、高校のバレーボール部を描いた作品です。

王道スポーツものと言われたらそうなのですが、ただのスポ根ではありませんので、そこは声を大にして言いたい。


原作も大好きで全45巻、もう何週もしてます。アニメも6週くらいしてます(^^;

だって面白いんだよ。

私はスポーツはしないし、観戦もしない。

でも、ジャンル問わず何か一つの道を極めようとするとき、通る道は違えど見える景色は似ているんだと思う。

私は絵を描く。その道に足を踏み入れた高校生の時から、挫折に挫折を繰り返したり、コンプレックスまみれになって道に迷ったりしてきた。そんな昔の自分も、現在の自分もこの作品に救われる部分が多々あったし、奮い立たされた。ただただ共感しかない・・・。


作中に出てくるセリフで好きなのが、

「世界は平等じゃなくて平等だ。」

「強いって自由だ。」

の2つ。どちらの言葉も、私にとってはとても深い。

(※どちらもアニメではまだ描かれてないシーンでした。アニメは春高・音駒戦までで、このセリフはその後の鴎台戦以降に出てきます。)


そう、世界は平等じゃない。私もいまだにコンプレックスに溺れそうになることはあるし、無駄で無意味とわかっていても他人と自分を比較して、自分を奈落の底に叩き落としたりしてしまうこともある。

だけど、不足しているものを補うための努力や工夫、諦めなければ何度でも奈落の底から這い上がって終わらないでいられる。どこまでも平等なんだと思える瞬間がある。


そして、できることが多ければ多いほど、当たり前だけど世界は広くなる。選択肢が増えれば増えるほど、どこまでも広がっていく。


この作品で最も好きなのが、ツッキーがバレーにハマる瞬間(白鳥沢戦)なんですが、6週してても泣いてしまう(^^;

もう、このシーンを観るためだけに6周してるといってもいい。

毎回、心の中で一緒に「っしゃーーー!」って叫んでます・・・。


本当に深くて面白いストーリーなので、ただの青春スポーツものとして片づけないでほしい。

原作も併せてお勧めしたいです!


▼上記の私の一番好きなシーン、やっぱりこれが第1位なんだな・・・。

ここだけ観ても「?」ですが、ここに至るまでのストーリーがあってからのこのシーン・・・観てまた泣きそう。

TVアニメ『ハイキュー!!』ベストエピソード第1位


③BEASTARS(2019年~)


原作は漫画で全22巻、肉食獣と草食獣が共存する獣人の世界を描いた学園ヒューマンドラマ。


共存共栄を目指しつつも、直面する種族間での差別問題や、捕食者と被食者として決して抗えない本能。異なるからこそ憧れ、惹きつけられる。どのいきものの命もちっぽけで尊い。

真の正義とは、誰もが幸福な世界とは。


人間の世界に置き換えて観ても、いろいろ考えさせられます・・・。

自分を正当化するために他人を貶めたり、自分の利益のために他の誰かを傷つけたり。


様々な疑問や問題に体当たりで立ち向かおうとする主人公、ハイイロオオカミのレゴシ。

自分の生まれ持ったこの肉食獣としての力を、大好きな草食獣のために使いたい。

そのために、たとえ間違っていたとしても自分の正義を押し通して、今自分にできることをしたい。

不気味で情けないんだけど、優しくて格好いい(?)

こういう一見ダメダメなのに、やってることが格好いいキャラ大好きです。


そして、このレゴシの声を担当されている小林親弘さんが本当にいいんです。この方のしゃべり方というか、息継ぎの仕方なのか、発声のときの息の吐き方なのか、ドラマの吹き替え等もされてますが、どれも本当にいいんですよ。

なんかいろいろ力説したいのですが、またの機会に・・・。


あと、たくさんキャラクターが出てきますが、それぞれの背景がしっかり設定されているので、ストーリーが進行することで出てくる矛盾みたいなものが少ない。


ネットフリックス独占配信で、現在シーズン1・2ときてファイナルシーズンのパート1まで公開されています。今後、パート2で完結となるようです。


この予告編大好きなので貼っておきます。

『BEASTARS FINAL SEASON』Part1 メインPV


④PSYCHO-PASS(2012年~)


人間の心理状態・性格等をもとに数値化を可能にする「シュビラシステム」で管理される近未来が舞台のオリジナルストーリーのSFアニメ。

総監督が『踊る大捜査線』の本広克行さんということで話題になりました。


第1~3期、劇場版が4つ(?)と結構長いです。


第3期から主人公が変わってしまうのですが、第1期の主人公は公安局の監視官である女性刑事、犯罪係数オーバーで「潜在犯」として収監されている執行官とバディを組んで知能犯と戦い、法で裁けない犯罪者をどうやって裁くのか、シュビラシステムの正体に迫っていくストーリーです。

なんか、本当に言語化が下手くそなのでうまく説明できず悲しい・・・。


私は、元執行官(元監視官でもある)狡噛慎也が大好きなんですけど、特に映画『PSYCHO-PASS Sinners of the System/Case.3 恩讐の彼方に__』が好きです。格好いい・・・。


あとは、シュビラシステムの音声がめちゃくちゃ好きです。アニメ『タッチ』でみなみちゃんの声をされてた日高のり子さんなんですよね。美しい声、素敵・・・。


作画も安定しているし、特殊拳銃「ドミネーター」などのメカニックは格好いいし、とにかく面白いので観て欲しい。(結局、説明できず毎回これ ^^;)


▼「PSYCHO‐PASS サイコパス」第2弾PV


⑤THE FIRST SLAM DUNK(2022年)


言わずもがなですが、原作は漫画の超ビッグタイトル『SLAM DUNK』です。

この劇場版は、原作者が脚本・監督をした作品で、とにかく完成度がすごい。


漫画の主人公は桜木花道ですが、この作品では、湘北高校vs山王工業の試合を通して、湘北高校のポイントガード・宮城リョータにスポットを当てたストーリーになっています。


私、実は原作未読です。なので、これだけ観て楽しめるかな?と不安なまま観たのですが、めちゃくちゃよかった!すでに2回観た。


とにかく作画がとんでもなくきれい、動きもスムーズでストーリー展開や構成も素晴らしい。本当に労力と時間を使って、心血を注いで作られた良作だと思います。


▼映画『THE FIRST SLAM DUNK』予告

facomi to usachan

Tomoko Terahara / NANANOKO_pianeta Illustration