映画『海獣の子供』
(画像:映画公式サイトよりお借りしました。)
映画『海獣の子供』を観てきました。
マンガが原作のアニメ作品で、原作を読んでいないし絵も好みではなかったので少し不安でしたが、予告編と主題歌の米津玄師さんのMVを見てゾワゾワっときたので観に行きました。
感想は「何も感じなかった・・・。」この一言です。
予告編ではグッときたんだけどな・・・。
原作を読んでいないのでストーリーや世界観、キャラクターに関しては特に何もありませんが、映画作品のみに関しての感想です。
物語は、言葉で自分の気持ちを表現するのが苦手な中学生・琉花(るか)が、ジュゴンに育てられたという不思議な2人の少年・海(うみ)と空(そら)に出会い、言葉を超えたコミュニケーション“ソング”(クジラやイルカが放出する超音波)を通して、宇宙と生命の理(ことわり)を体感する。みたいなお話です。多分・・・。この手のお話はまだ私自身きちんと理解できないでいるので、全然見当違いなことを言ってるかもしれませんが、その場合はごめんなさい(^_^;)
躍動感のある映像はとてもキレイだったし、久石譲さんの音楽ともマッチして映像作品としてはとても素晴らしかった。
ただ、『物語やキャラクターをみせる』作品が好きな私にとって、その点では何の魅力も感じられなかった。
私の個人的な解釈なので違うかも知れないですが、人間自体が宇宙そのものであり、すべては等しくつながった一つであるというような、ややスピリチュアル?な印象のストーリーでしたが、テーマがものすごく壮大で難しいのに何の説明もなく進行していくので、予備知識がないと理解するのは正直難しいと思いました。
そんな状態なので、ラストでグワーッと盛り上がってきても、正直置いてきぼりくらった感じがすごかった。
物語はクライマックスで一番いい所なのに、全然気持ち持っていかれなくて終始しらーっとなってしまった・・・。
それに、それぞれのキャラクターの魅力がまったく伝わってこなかった・・・。
物語にとても大切な『共感する』という場面がほぼなかったのが大きいと思います。
というか、観ていて作り手がはなからそれを求めていない感じすらしました。
キャラクターの感情表現が主人公以外まったくなく(主人公も少なかった)、セリフもポエムを読んでいるような印象のものが多いように感じました。結局、誰に向けて語っているのかもわからなくてわかりにくかったのかも知れません。
また、物語の視点がどこにあるのか(おそらく主人公だと思うけど)、誰も明確に語らないので散漫な印象でした。
私の理解力が乏しいのか、見終わった後かなりモヤッとしました・・・。
観る側に何かを伝えようというのではなく、作り手が表現したいものをかたちにしたので、そこから結果的に何かを感じてくれる人がいてくれればいいというような作品なのかな?という印象を受けました。
ようするに、私には難しかったし好みじゃなかった・・・(^^;
ただ、琉花の父親の声優を務めた、稲垣吾郎さんの演技がとてもよかった!
また、浦上晟周さんが演じた空もミステリアスな雰囲気がキャラクターにぴったりでよかったです。
ターゲットやコンセプトがそもそも違うと思うので比べるものではありませんが、アニメ映画は『君の名は。』以来だったのですが、あの作品がいかにすごいかがわかった・・・。
多くの人の共感を得るように作られているし、見ている側の気持ちをそっと掴んだまま離さない、つまり決して置いてきぼりにしない作品だった。
今回、映画の予告で新海誠監督の最新作『天気の子』が流れたのですが、面白そうだった・・・。
こちらは7月19日公開です。
『海獣の子供』も映像作品としては素晴らしかったんですけど、あまりにもモヤモヤし過ぎて酷評してしまいました。ごめんなさい(^^;
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