【その3】少女漫画がおもしろい!


安藤ゆきさんの『町田くんの世界』


表紙を見て、少年漫画かと思いましたが、別冊マーガレットで連載中の少女漫画。

現在6巻まで発売中です。


何の予備知識もなく、どんなお話なのかも不明なまま、

TSUTAYAのレンタルコーナーでなんとなく気になって借りてみたのですが、

すごくよかった!


町田一(まちだ はじめ)高校生。5人の弟妹がいる長男。

外見とは裏腹に、勉強は苦手。ついでに運動も苦手。

でも、とんでもなく愛にあふれた「人たらし」。


町田くんを通して見ると、

世界はこんなにもあたたかくて、美しい。


「やさしさ」とか「あたたかさ」とか、

「美しさ」とか、

「本当に大切なこと」って、

特別なときに在るものではなくて、毎日の中にちゃんと在るものなんだな、

ということを感じる物語。


読んでる間も、読んだ後も、心の奥がふわっとあたたかくなります。


2巻の第8話で、当時幼稚園児だった町田くんに、

「どうして家族と家族じゃない人がいるの?」と質問された先生が、

「守れる人数や愛せる人数に限りがあるから、かなぁ・・・。

だったら、ほんとはみんなを家族と思うのが一番よね。」と答えるシーンが

私はとても好きです。


「みんなを家族だと思う」って、とても愛にあふれた考え方で素敵だ。


家族に対する「愛しい」という気持ち、

友人に対する「愛しい」という気持ち、

恋人に対する「愛しい」という気持ち、

自分の世界に存在する全ての人やモノに対する「愛しい」という気持ち。

「愛しい」って、限りなく「LOVE」に近い「LIKE」でもあり、

限りなく「LIKE」に近い「LOVE」でもあり、「LOVE」そのものでもある・・・。

愛することにも、いろんな方法があって、

少しずつ、そのかたちのない「愛」について知っていく主人公・町田くんが、

読んでいるととても愛しくなります。

そして、私も町田くんのような息子が欲しい!w

いや、むしろ自分が町田くんのような人になりたい。


この漫画を読んで、私は人をもっと好きになりたいと思った。

そして、私も人に好きになってもらいたいと思った。

人と関わることで、楽しいこともイヤなことも、

きっとたくさんある。

でも、何もないところには何もない。

いろいろあるから、いろんなものが生まれる。

そうやって関係を築いていくって、きっと幸せなことだと私は思う。


あぁ、この漫画の良さを言葉で伝えるのは難しい(^^;

派手さは一切ありませんが、

読んでよかったな、と思える物語なのでおすすめです(^^)