【その1】まんがの備忘録
渡辺ペコさんの作品を2つご紹介。
『にこたま』(5巻完結)と『1122(いいふうふ)』(現在「月刊モーニングtwo」で連載中・3巻まで出てます)。
※↑のリンクからそれぞれ「モーニング(講談社)」公式ページで試し読みできます。
■ にこたま
29歳、交際9年・同棲5年の浅尾温子と岩城晃平。
結婚するならやっぱり晃平なのかな、と思っていた温子。
しかし、晃平がたった一度浮気をしてしまった会社の先輩・高野に、
まさかの子供ができてしまって、お互いの存在が当然のようになっていた2人の関係が
少しずつ変わってゆく。
一人で産んで一人で育てるので気にするな、という高野と、それでいいのかと悩む晃平。
何が最善かなんて考えても答えなんて出ない、
キャパオーバーで、思考が追いつかなくて一旦逃げたり・・・。
自分の都合のいいように、何もかもがおさまればいいのにとか、
めちゃくちゃな妄想で現実逃避したり。
それでもやっぱり温子と結婚したい晃平と、揺れ動く温子のこころ。
結局自分はどうしたいのか、さんざん悩んで立ち止まっては模索して、
自分で出した大きな決断に、最後は2人とも腹を決めて前に進みます。
結婚とは?家族をつくるとは?
大切な人と共に生きていくことについて、改めて考えるきっかけになる物語。
■1122(いいふうふ)
結婚7年目、子供なしの30代夫婦、妻・相原一子(いちこ)と夫・相原二也(おとや)。
2人で決めた秘密のルール、「婚外恋愛許可制(公認不倫)」。
恋人がいる夫とお金で男を買う妻、婚姻というルールについて考えさせられる物語。
夫は家族で友達で、相棒で理解者で一番信頼してるし、なんでも相談できる人。
ただ、もう恋人としては見れない・・・。
自分から提案した「婚外恋愛許可制(公認不倫)」なのに、恋に浮かれる夫を見て、
ただ静かに湧きおこる怒りとか悲しみとか、いろんな感情が音もなく自分の中でたゆたって、
少しずつ少しずつ蝕んでいることに気づく一子。
その小さなひずみがだんだん大きくなって・・・。
二也もまた、不倫相手の女性との関係性の温度差によって大きな変化が出始めます。
この『1122』を読んでいると、『にこたま』の温子&晃平は真面目だなぁ・・・と関心しますw
もう、一子も二也もいったいどうなったらこうなるのか・・・とw
晃平も浮気してるし、少し頼りない所もあるけれど、ちゃんと誠実だし。
それに比べて二也って・・・って感じです。
優しいんだろうけど、私は絶対ムリ!クズ男過ぎるw
まだ3巻までしか出てないので、早々に二也をクズ扱いするのはかわいそうな気もしますが・・・。
どちらの物語も、結婚・家族がテーマです。
重い問題も扱っていますが、重いだけの雰囲気にはならず、
キャラクターの心理描写も、自分の心との対話形式でコミカルに描かれてるので面白い。
この2つの物語、共感ともまた違う何かがあって、心をぎゅーっとつかまれたというか、
揺さぶられたというか、いまだによくわかりませんが、読んでて心がめちゃくちゃざわついた。
男性よりも女性向けのお話だと思います。
どちらの物語を読んでいても、何が正しいかなんて、他人の正しさを私は決められないと思った。
ただ、自分の正しさとか清さもまた自分にしか決められない。
自分のことは自分で決めなきゃならない。
ちゃんと胸張っていられるように、自分と大事な人を信じて守っていきたいと思いました。
またまた自論ですが、
“生きる”ということ自体が、自分の居場所を見つけて作っていく旅なのだと思っています。
最初は何もないところにきっかけを見つけて、それを少しずつ紡いでいく。
結婚とは居心地のいい場所を共に作ってゆくこと。
結婚しても毎日は続いていくし、
家族を作るということは、自分と大切な人たちの居場所を作ることなんだと思う。
それぞれが居心地のいい居場所を提供しあう、そんなイメージ。
人生とは自分の居場所を作る旅。
これからも旅はつづいていきます。
これからは、いくつかマンガをまとめて紹介しようと思って、新しく画像を作ってみました。
今回は『にこたま』の温子&晃平&ぬいぐるみのむるたんを描いてみました。
改めて人って描くの難しい・・・。
むるたんは一発描きです!が、温子&晃平は描いては消し、描いては消し・・・。
毎回、紹介する漫画のキャラクターをがんばって描いていきたいと思います!
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